2017年8月5日土曜日

最高のコスパを求めて ~少ない出費で最大限にウィスキーを愉しむ術~

 ウィスキーの伝道者こと、如月恭介です。今日は皆様に、小生のウィスキーの楽しみ方をご紹介したいと思います。題して、『最高のコスパを求めて』
 話に入る前に小生とウィスキーとの歴史から語る必要がありましょう。初めてウィスキーというか酒を本格的に飲んだのは、大学に入ってからでした。死ぬほど飲みました。いや、飲まされました。元来下戸だった私が学生寮に入り、最初に経験したのが、2日酔い地獄でした。毎日毎日朝方まで、先輩たちに無理矢理酒宴につきあわされたのです。学生寮の屋上に出て、遠くを走る新幹線を見ながら、もう田舎に帰りたい、何度もそう思ったものです。時には涙を流したこともありました。
 そして月日が流れました。
 それから1年もしないうちに、いつの間にか小生は、酒なしでは生きていけない身体になってしまいました。よく酒が飲めるかどうかは遺伝だと言う人がいますけど、たぶん例外もあるのでしょう。私の中の、長い間眠っていた恐るべき能力が、見事に開花してしまったのです。
 それからうん十年、とにかく飲みました。かの有名な漫画「レモンハート」に感化されてカクテルにはまったこともあります。ジンやらテキーラやらウォッカやらのボトルを狭い部屋に並べ、毎夜のようにカクテルを作っては飲みふけりました。またあるときは焼酎にもはまりました。
 こうして数々の酒遍歴を経た後、今はウィスキーにはまっています。しかし結婚して子どももでき、しかも世の中は不景気で給料は減る一方です。趣味の小説も鳴かず飛ばずでいっこうに売れる気配が見えません。つまり出るお金は増えても、入ってくるほうはさっぱりというわけです。
 かつてはマッカランやストラスアイラやラガブーリンといった高価なウィスキーをなんの躊躇いもなく飲んだ小生ですが、もはやそれも華やかかりし過去のこと、奢れる者も久しからずなわけです。
 もちろんお金がないからと言って諦める小生ではありません。どんな逆風の中にありながらも、それに打ち勝ち、力強く生きていくのが、これからの社会に求められる資質なのではないでしょうか。
 ということで、試行錯誤しながら、自分なりの、最高のコストパフォーマンスのウィスキーを見つけつつあります。話が長くなりましたが、皆様にもそれをご紹介したいと思います。

1.アイリーク
 何度も書くのが面倒くさいので詳細はことらをご覧ください。ここをクリック
 ひと言で言えば、高級ウィスキー・ラガブーリンの代用品です。といっても、そのパンチには本家を上回るほどのものがあります。そしてこのウィスキーのすばらしいところは、単体で飲んで美味しいだけではなく、少し水っぽい他のウィスキーに加えることで、すっかり別物に変えてしまう恐るべき能力を秘めていることです。

2.シーバスリーガル
 この名前をみて「えっ、高い酒じゃん」と口をとがらせた不敬な輩もいるかもしれません。それはあなたが無知なだけです。実はこのウィスキーのメインモルト(混ぜるモルトウィスキーの中でメインとなるもの)が、あのストラスアイラなのです。当然その味もストラスアイラの風味を引き継いでいます。そう考えて飲むと、決して高くはありません。むしろ安いくらいなのです。とは言っても庶民にはギリギリ手が出せるレベルの値段で、小生は何か特別なこと、たとえば小説がいつもの2倍売れたとか、そういうときだけ、ちびちびとなめるように飲むようにしています。

3.バランタイン12年
 まあ小生が語るまでもなく、とても有名なウィスキーですね。でも気をつけなければなりません。これよりさらに格安の、バランタイン・ファイネストというウィスキーがあります。同じバランタインですが、全くの別物です。このファイネストの方は水っぽくて飲めたものじゃありません。でもこの12年は違います。スパイシーで辛口で、飲むと、生きてて良かったと思うくらいに幸せな気分に浸れるのです。

4.その他
 先にご紹介した1から3は格安とはいえ、どれも2千円を超え、庶民の財布には決して優しいとは言いがたいのも事実です。そこでおまけで、味は少し落ちますが、コストパフォーマンスの最高なウィスキーをご紹介いたしましょう。
 それは、エンシェント・クラン(ANCIENT CLAN)というブレンデッド・ウィスキーです。

 大抵どこでも千円前後で入手できる安価なウィスキーですが、パンチが効いていて、それでいて雑味も少ないすばらしいウィスキーです。ぜひ試してみられてはいかがでしょうか。

 まだ他にたくさんありますが、今日はこれくらいにしといてやりましょう。

 最後に、必ずと言っていいほどウィスキーネタの登場する小生の小説ですが、先月発売した最新作もそれに違いません。自分で言うのもなんですが、面白いですよ。是非読んでみてください。


 ではまた!

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