2013年8月4日日曜日

電子書籍の値付け

 これに関しては、雄山洋さんという方がBlogで紹介している「Can Ebook Data Reveal New Viral Catalysts to Spur Reader Word-of-Mouth?」という本からの抜粋がとても参考になる。
雄山洋's Blog

 あくまでも海外での、という但し書きが必要だけれど、一番売れているのは200円~300円の本らしい。100円以下の本の販売数がそれ以下というのもとても興味深い。

 しかしどうも現実とはかけ離れているような気がしてならない。ちなみに小生の本の例を上げると、先月の売り上げ順位は以下のようであった。

1.ハンター 250円
2.名探偵の事件簿 100円(今は99円)
3.優しい悪魔 250円
4.出来損ないの天使 250円
5.除妖師 250円
6.トラベラーズ 100円(今は99円)
7.ワンダーランド 250円
8.聞かせてくれ、命の調べを 250円

これだけを見ると、価格と販売数量との間に相関関係は見いだせない。ただし順位といってもどれもゴミみたいな数で、統計的に論ずる意味もないようにも思われるが・・・

 思うに、200円台にしたから売れるのではなく、人気のある本が200円台に集中しているからに過ぎないのではなかろうか。本音を言うと、面白い本が売れるのではなく、評判のいい本が売れるのだと思う。何しろ読み終えるまでは本の善し悪しなどわかろう筈のないわけだし。(文章の上手下手は、無料サンプルでわかるかもしれないけれど)
 唯一本の面白さが販売数に影響するとすれば、それは”リピート”だと思う。読んで面白ければ、当然その著者の他作品も読みたくなるだろう。(小生が浅田次郎さんの本を読みあさっているのと同じように)
 その点、残念なことに、小生の本を読んだ人は、ほとんどが小生の他作品を読んでいない(と思う)。 それは販売数低位にある作品の売れ行きを見ればよくわかる。ほとんど売れていないのだ。

 結論はない。電子書籍の値段などあってないようなもので、要は販売する側の気持ちではなかろうか。考えるのも面倒なので、私の場合は、短編は99円、中編以上は250円と決めている。99円は、最低価格がそれであるということで、250円は、ロイヤリティー70%の下限だということ以外に、特に理由はない。
 売れ行きはさっぱりだけど、それでも小学生のお小遣いくらいは稼がせていただいている。殊勝な読者と、このようなプラットフォームを提供してくれているアマゾンに、娘に代わってお礼を言いたい。

 ありがとう、奇特な読者さま。
 ありがとう、アマゾン。

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