2013年9月5日木曜日

ついにきた-! ソニーのレンズカメラ! はたして売れるのでしょうか?



 標題の話に入る前に、僕が今朝経験した出来事から話さなければならない。朝家を出たときは「少し雲行きが怪しいな」くらいで、その後起こるであろう悲劇など予想だにしなかった。ところが電車を降りると、あら大変。街は雨に霞み、道行く人の広げた傘が、けたたましい雨音を鳴らしているではないか。
(にわか雨だな。すぐにやむぜ、こりゃ)
 あいかわらず僕の発想は、自分の都合のいいようにしか働かない。もちろんそれが的中したためしがないのだけれど、バカは学習効果がまるでないときている。
 僕はドトールに入り、モーニングを食しながら時間をつぶすことにした。そして十五分後、表に出た僕は、呆然と外の景色を見つめていた。
 もはや雨と言うよりも、華厳の滝に近かった。足下では、天竜川の川下りのように激流がうねっている。でももう時間もないし、早く会社に行かなくてはならない。僕は、骨の2本折れた壊れかけの折りたたみ傘を押し広げ、足を前に踏み出した。そして、いきなりズボッとぬかるみにはまった。あと2年は頑張ってもらわなくてはならない靴が、ズタボラだ。涙が零れそうになる――

 と、きりがないので話はここらで終わりにして、結論から言うと、ドブネズミのようにクタクタになって会社に着いた僕は、僅かその二十分後にすっかり雨の上がった空を見て、

 俺って、なんてピンポイント……

 と、あまりの強運に、感心した次第なのである。

 と言うことで、標題の問いかけに戻ると、答えは聞くまでもない。

 僕に訊くだけ、無駄ですよ

 しかしこれで終わってしまったら、芸がなさ過ぎる。ということで、今日は、僕だったらこれを買うか否か、その点について考察したい。

 まずは、製品の概要から。以下の記事をご覧いただきたい。

 http://wired.jp/2013/09/05/sony-qx100-qx10/
 http://japanese.engadget.com/2013/09/04/qx10-qx100-amazon/

 実はこの記事を読むまでもなく、この製品は数週間前からその存在がリークされていて(わざとすか、ソニーさん?)、おおよそのことは知っていた。そして、貧乏のくせにガジェットマニアな僕は、声を出して感嘆した。

 さすが世界のソニー!

 目の付け所が、シャー……、いや、ソニーなのである。画期的な発想、それを実現する確かな技術力、そしてその企画を採用する先進的な企業文化――
 かつてのソニーが戻ってきた……思わず僕は口の中で呟いたものだ。そしていよいよそれが発売されることになった。感涙ものである。

 ――と、ここまでは良いのだけれど、じゃあ、僕はこれを買うのだろうか?
 僕はたぶん、所得分布的に言えば中の下か、あるいは下の上あたりだと思う。と言うことは、おそらく、人口分布の最多な層に属するのではなかろうか。つまり、僕が食指を動かすか否かが、この製品が売れるか否かを占う指標にもなるのだ。

 本当かよ、おい……

 まずは価格。上位機種のDSC-QX100が399ポンド(約62,000円)……はあっ? 2秒ほど口を開けて呆けてしまった。

 論外である

 と言うことで、Specを見るのも無駄なので、そそくさと話を下位機種に移そう。こちらはQX10という型名で、価格は179ポンド(約28,000円)……今日のBlogはこれでお終い――と一瞬思ったけれど、まあ、死ぬ気になれば何とかなる値段だ。と言うことで、Specの検討に入ることにする。

 2/3インチ 18MPセンサ、F3.3 - 5.9の10倍光学ズーム、ソニーGレンズ

 情報はこれだけかよ……

 いやまて、限られた希少な情報からその裏に隠された真実を探る、それができてこその小説家――

 と、本物の小説家に怒られちゃいそうなことをほざいてみました。

 話を戻そう。まあ、ひと言で言ってしまえば、そこいらのコンデジ。先日僕が(家族に内緒で)買った、8千9百円のパナソニックのDMC-SZ3ってやつとたいして変わりない。ちなみにそのSpecは、
 
 2/3インチ 16MPセンサ、F3.1 - 5.9の10倍光学ズーム、LEICA DC VARIO-ELMARレンズ

 ちっとも変わらねえじゃねえかよ! と憤怒する前に、大きな違いを想い出さなくてはいけない。この製品は、ただのコンデジとは違うのだ。スマホ連携なのだ!

 いや、普通のコンデジでも、EyeFiを突っ込めばスマホ連携ですが……
 
 まあそうだけど、でも違うのだ。こいつは、レンズだけを持って撮影できるのだ。狭いところにも突っ込んで撮影できるし、自分撮りだって思いのままなのだ。

 どこに突っ込むんだよ、それにおっさんが自分撮りして、何をやらかそうと……

 その通りである。いや、違うのだ……

 と言うことで、無理やりなこじつけも、もう底をつきました。結論を言うと、

 僕は買いません

 ときっぱりと言い切った僕の中で、もう一人の自分が叫んだ。

 買いませんじゃなくて、買えませんダローが、この貧乏人!

 その通りです。すみません、ソニーさま。

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