2013年9月29日日曜日

連作ものに隠された、身の毛もよだつような罠

 今日は娘のたっての願いで、ホームセンターに出かけることになりました。目的のブツは、虫かごと虫取り網です。久しぶりに車に乗り込み、キーを回して――あれっ? 

 ウンともスンともいいません

 おかしいなあ――でも何度やっても駄目です。どうやら、ご臨終なされたようです。まだ10年弱しか乗っていないのに、とても残念です。(もうすぐ車検も近いというのに、出費がかさむ一方です) しかも娘には無能呼ばわりされてしまうという、それはもう散々な一日でした。

 さてそんなこともありつつも、本日、無事に新作の草稿を書き終えました。ピッタリ300ページ、ほぼ予定どおりです。これから二週間ほどかけて推敲を行う予定です。

 それにしても今回の執筆は多難続きでした。一番の問題は、モチベーションです。そしてその問題は、今回の作品が連作ものだということに起因しています。(僕にとっては連作ものは今回が初めてです)

 バカな僕は、2話目を書き始めるまではそのことにまったく気づいていませんでした。そして本作の執筆に入ったとき、ハタと思ったのです。ニュートンの法則よりもわかりやすい、その自然の原理に。

 誰も読まないんじゃねーか、もしかして

 当然の疑問です。連作ものの第2話は、第1話を読んで始めて読むものです。と言うことは、1話目が不発に終わったら、2話目も間違いなく失敗に終わるということです。そしてとても残念なことに、その1話目は、

 恐ろしいほどに、不発に終わってしまったのです

 これでは2話目の執筆に気合いが入ろうわけがありません。でも何とか頑張りました。そして自分なりには納得のいく作品を書き終えることができました。まあ実際には、これから最も過酷な推敲が待っているわけですけど……

 さて、そんなこともあって、今回僕が考えさせられたことがあります。それは、

 リスクとリターンです

 連作ものというのは、書く側にとっては、実はとても楽なのです。なにしろ主要な登場人物は一緒で、悪い言い方をすれば、1話目の使い回しがきくのです。それに1話目で物語や人物の背景は出来上がっているわけで、2話目からはよけいな説明も省けます。だから愚かな僕は、密かにほくそ笑んでいたものです。

 やっぱ、連作ものだよな、これからは

 まったくのバカ者ですね。そこに隠された大きなリスクにまるで気づいていなかったわけです。

 ということで、除妖師は第2話でいったん終了させていただきます。次に何を書くかはまだ決めていませんが、また作風をガラリと変えて、まったく新しい分野にチャレンジしようかとも考えています。

 逃げてんじゃねーのか、現実から

 違います。もう一度言いますけれど、チャレンジです。

 では最後に、2週間後くらいに発表する予定の新作、「除妖師II」の表紙デザインがほぼ固まりました。これからまだ少し手を入れる可能性もありますが、まずはご紹介まで。

 

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