灼熱地獄の中を家族で映画館まで歩き、女房と娘はモンスターズ・ユニバーシティーを観に先に劇場内へ。二十分遅れで、いざ僕も劇場へGo!
まずは客層から。パシフィックリムほどではないにしろ、やはりおっさんの単独客が散見された。およそ3割といったところか。それから意外だったのが、中壮年の夫婦。これも2、3割。残りは若いアベックに、小さな子供を連れた比較的若い夫婦。ただし日曜日で且つ1000円の日にも拘わらず、劇場内は空いていた。満席率は30%くらい。興業が振るわないという話はどうやら本当のようだ。
さて、いよいよ開演――と、なんだよ、これ……いきなり僕の中で憤懣が沸き起こった。といっても、決して本編に対してじゃない。本編の前に流れた、『おはよう忍者隊ガッチャマン 劇場編』ってやつにだ。なぁーにがおはよう忍者隊、だ。ふざけるなである。「さあ、どこからでもきやがれ!」と、気分をこれでもかと高めていたというのに、まったく興ざめだ。
それでも何とか気を取り直し、いよいよ本編の始まり。そして――
あっという間に時間が過ぎ去り、エンディングのテロップを最後まで見届けた僕は、おもむろに腰を上げた。
とても面白かった。そして不覚にも、三度泣いてしまった。
超リアルなCGに支えられた迫力ある映像、とにかくカッコいいケンとジョー、手に汗握る、まったく飽きさせない展開。まさに僕好みの作品だ。原作のことを忘れ、小難しいことを考えるのもやめて、思考の主導権を映画に握らせてやれば、とても愉しめる作品だと思う。実際僕はとても愉しんだし、感動もした。ジョーの登場シーンや、移動要塞タートルキングに突っ込むシーン、あるいは予告編でも流れたあの「――最後の任務だ、すべて救う」という台詞のシーンなどでは、鳥肌まで立った。
特にこの映画の面白さを演出しているのが、ケン役の松坂桃李と、ジョー役の綾野剛の名演技だ。それぞれの個性が物語に見事に調和し、これ以上ないくらいに気分を盛り上げてくれる。
と、いい話ばかりをしてきたけれど、実は、この作品が酷評を受ける理由もわからないわけではない。
その大きな原因は、敢えて苦言を呈させていただくならば、女優陣の演技力不足である。正直言って、ほんの数カ所ではあるけれど、完全にスベっている場面も見受けられた。鈍感な僕だからこそ、すぐに気を取り直してストーリーに没入できたけれど、そうもいかない人もいるだろう。
松坂桃李と綾野剛が素晴らしかっただけに、とても惜しい気がする。
ということで、そろそろまとめに入りたい。僕的には
★★★★☆
ただし、人によっては受け入れられない人もいるかもしれない。でも多少のあらに目を瞑ることのできる人ならば、とても愉しめる映画だと思う。それと、これだけは最後に断っておきたい。
多少のあらはあったけれど、
僕の小説に比べれば、微々たるものだ
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